TOP > 犬と暮らす > 成長にあわせた飼いかた > 最後まで飼うことは絶対的な義務

最後まで飼うことは絶対的な義務

■■動物の愛護は法律でも定められている

生き物を飼っている人に、ぜひ知っておいてほしいのが、平成18年6月に改正された「動物の愛護及び管理に関する法律」(以下「動愛法」)です。

動物愛護法の詳細は「電子政府」のサイトで確認できます。

愛護法

あまり聞きなれない法律かもしれませんが、知らないうちに動愛法の罰則の対象になっていた、などということがないように、以下に動愛法の概要をまとめておきましたので読んでみてください。

  • 命あるものを尊んで、終生飼い続けることを前提に、飼う場所の確保や食料費・治療費・(犬の場合は)ワクチンや狂犬病の予防注射・不妊、去勢の手術費などの経済的負担に加えて、終末期の介護など、生涯変わらぬ愛情を注ぐ。
  • 人の生命・身体・財産を侵害しないように飼っている動物をきちんとしつけて、ウンチ・おしっこや鳴き声で近所に迷惑をかけないように十分に配慮をする。
  • 飼っている動物のウンチやおしっこは当然始末するなど、飼い主としてのマナーを守る。

「日本でも少しずつ動物愛護の思想が広まっていますが、一部の心ない飼い主のマナー違反が原因で損害賠償事件が起きるなど、深刻なトラブルも発生するようになりました」

■■終生飼養が飼い主の義務

動愛法にも定められているように、飼い主には飼っている犬を終生飼養する義務があります。

はじめから飼育の放棄を目的に犬を飼う人はいないでしょう。しかし、犬を飼ってから「引っ越しすることになった」「結婚をした」「子供がうまれた」といった状況になったとしても、飼育を放棄する、やむをえない理由にはならないはずです。

引っ越し先でも犬の飼える家を探すべきですし、結婚や子供のことにしても、手放さずにすむ方法をとことん考えるべきです。

「犬を飼うときには、『かわいいから飼いたい』といった安易な考えだけでなく、将来、どんな環境になろうとその犬の生涯を見届ける決意を持つことが飼い主の最低限のルールであり、それを守ることこそが飼い主の義務です」

■■1年間で15万匹の犬が殺処分される悲劇

全国の動物愛護センターや動物保護センターで、途中で飼えなくなったり、捨てられてしまった犬や猫が引き取られています。そして、犬だけで1日あたり410匹、1年に15万匹もの殺処分が実施されています。

「以前、テレビで、子犬をひろって数ヶ月間育てていた子供が『夏休みに海に行きたい』という理由で、両親と一緒に子犬をセンターに引き取らせに訪れた映像が放送されていました。

センターからの帰り道で子供の母親はあろうことか『また、飼えるときがきたら、ここに来て選べばいいのよ』と、子供をはげましたのです。

こんなにおろかで非常識な親がいることに、私はかつてないほどの怒りを感じました。このような現実の積み重ねが、年間15万匹もの犬の死骸へとつながっているのです」

・東京都における1年間の犬の処分数

来所返還
829匹
現地返還
1,007匹
譲渡
605匹
健康安全研究センターへの検体送付
0匹
殺処分
557匹
合計
2,998匹
Life style

※収容状況の計及び処分状況の計は、前年度からの繰り入れ、翌年度への繰り越し頭数があるため合致しない。

※東京都動物愛護センター
『事業別動物取扱統計 平成18年度処分状況』より抜粋

■■犬は電化製品ではない

「ペットショップなどで、ショーケースに入れられて売られている日本のペット。そこではまるで、ブリーダーが製造メーカー、犬種が製品種別、性別などの情報が製品スペックのように、表示されています。

そんな冷蔵庫や洗濯機のような電化製品と同じような展示方法には、大いに疑問を感じます」

今日も多くの犬たちが理不尽にこの世を去っていくことを、もう一度よく考えてみましょう。こうした現実を私たちは飼い主である前に、良心を持つ人として受け止めて、ひとりひとりが自覚することが求められています。

■■日本の考えかたは遅れている

日本はヨーロッパやアメリカとならぶ先進国です。しかし、犬や動物に対する考えかたと向き合いかたについては、日本はまだ遅れていることがたくさんあります。

先進各国では動物への虐待については重刑を取り決めている国が多いのに、日本ではまだ処罰のルールが確立されていません。同じ先進国なのに犬や動物に関することは、こんなに整備が遅れているのです。

「ほかの先進国にくらべて、日本の飼い主は犬を飼うことに対する知識の量がまだまだ少ないようです。

最近では犬に関する書物や情報も手に入れやすくなりましたが、少し前までは情報量が圧倒的に不足していました」

■■犬を飼うルールを見直そう

海外でも、はじめから完璧で理想的な犬の飼いかたが普及していたわけではありません。長い期間にわたって、知識や経験を蓄積してきたことで、少しずつルールやマナーができあがってきたのです。

「日本でも、最近ようやく、犬と人との関係やルールを新しく考えていこうとする機運が高まってきました。私たちも、情報や知識をたくさん吸収して、今後の日本における犬の飼いかたについてのルールをつくっていきましょう」

最新ニュース
Life style
Copyright(c)Life style.All Rights