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妊娠と出産

■■妊娠をさせる前に

まるでぬいぐるみのような子犬、とてもかわいらしいですよね。成犬へと成長した愛犬の子が欲しいと考えることは、飼い主であれば自然な感情だと思います。でも、犬の出産は簡単ではありません。交配をさせる前にもう一度よく考えてみましょう。

「むかしから『犬は安産』といわれていて、戌の日のお祝いなどもありますが、実際には難産になることも少なくありません。出産にはさまざまなリスクがともないますので、飼い主の思いだけで犬に出産させることはとても危険なことなのです」

■■交配相手を決めるチェックポイント

一番重要なのは愛犬が交配に適しているかです。疾患がないか、骨格がしっかりしているか、などの条件をクリアしてはじめて交配相手を探すことになります。

「交配前に『皮膚の異常』『脳や精神の障害』『五感や関節・心臓の障害』『そのほかすべての面で健康であるか』『去勢および避妊手術』についてチェックしてください。

これらの条件で1つでも問題があれば、出産は生死にかかわることですので、交配をさせるべきではありません」

愛犬の健康条件に問題がなければ、交配相手として同じように条件の整った相手を探すことになります。ダックスフンドやプードルなどカラーの豊富な犬種では、健康だけでなくお互いの毛色の問題も考える必要があります。

出産までには手間も費用もかかりますので、時間や経済的な負担に対する心がまえをしっかりした上で交配をしましょう。また、専門のブリーダーや獣医にも相談しましょう。

■■ヒートの対応について

メスはヒート(生理)がはじまる少し前からヒートが終わるまでのあいだ、オスにとっては魅惑的な香りを発するようになります。オスはこのにおいを嗅ぐと、本能的に気が狂ったようにメスの上に乗って、マウンティングという腰をふる行為をします。ちなみに、ヒートのにおいは人にはわかりません。

メスはヒートに向けて、毛のツヤがきれいになっていきます。これは繁殖のためにオスをひきつけることが目的だと考えられています。きっと野生動物だった頃の名残なのでしょう。

「ヒート中のメスはトイレの回数が増えます。このことを知らないと、いきなりおしっこの回数が増えるので、『膀胱炎では?』と勘違いをすることがよくあります。あせらないで対応してください」

● 多頭飼いをしていたら

もし、去勢や避妊手術をしていないまま多頭飼いをしているなら、飼い主が気がつかないあいだに犬が交尾をしないように、ヒートのときにはオスとメスで部屋をわけてください。

■■マウンティングは犬のプロポーズ

ヒート時のメスはおしっこのにおいでオスを引き寄せ、お互いの相性がよければ、交尾をします。

まず、オスは自分のからだの側面を見せて、メスににおいを嗅がせて、アプローチをします。メスがオスを気に入れば、自分のにおいを嗅がせて、カップルが成立します。そして、オスはメスの上に乗って、交尾のためにマウンティングをします。

「相性があわない場合や、悪ふざけでマウンティングをすると、犬同士が本気でけんかをして、相手に噛みついたりすることがあります。交尾はプロのブリーダーにサポートしてもらうことが理想的です」

● 基本的にはマウンティングをさせない

マウンティングは交尾のときだけでなく、意思表示としても行われます。遊んでいるとき相手の犬に「自分のほうが強いんだ」ということをアピールするために、たとえオス同士だとしてもマウンティングをします。じゃれあっている子犬がマウンティングをすることもあります。

人の足や腕にマウンティングをすることもあります。しかし、これを許してしまうと、悪い癖になってしまいますし、何より飼い主に向かって「自分のほうが、立場が上だ」といっていることになります。そんなときにはしっかりと叱るようにしましょう。ほかの犬と遊んでいるときにマウンティングをしてしまったときも同じです。

「基本的には『マウンティングをさせない』ことが鉄則です。初対面の犬に対してはなおさらです。犬としての正しい社会性を持たせるためにも、マウンティングをさせないように心がけましょう」

・マウンティングのいろいろ

マウンティングのいろいろ

■■避妊、去勢はよく考えてから

犬の避妊、去勢については、飼い主の考えがもっともわかれる問題ではないでしょうか。

メリット、デメリットもさまざまです。「メスの犬は一度お産を経験させるとホルモンのバランスが整って、その後、子宮の病気にかかりにくくなる」という説を聞いたことがあるかもしれません。しかし、この説には獣医のあいだでも賛否両論があるようです。

「去勢をすると、性格がおとなしくなる」ともいわれます。「手術をすると太りやすくなるので、肥満にならないように管理をするのが大変だ」という話もあります。「病気にかかる確率やリスクを考えると、手術をする必要はない」という意見もあります。

「結局、その主張やライフスタイルにあわせて、それぞれの飼い主が自分なりに考えて決めるのが一番よいと思います。家族がいるなら、きちんとみんなで話し合って決めましょう」

また、多頭飼いをしている場合には、望まれない繁殖を防ぐためにも手術をするようにしましょう。

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