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食事の与えかた

■■栄養のバランスを考えて

野生時代は肉食だった犬も、人に飼われるようになって、肉をメインにした雑食へと食生活を変化させてきました。

「犬は肉食だから」と生肉だけを与えている人がいます。「雑食だから」と、何でも与えてしまう人もいます。ですが、犬の栄養バランスはそんな単純なものではありません。

「犬は生肉を確かに美味しそうに食べてくれますが、それだけではミネラル分が不足してしまいます。特にリンやカルシウムが足りなくなります。エネルギーのもとになる炭水化物も生肉にはふくまれていません。

生肉だけを与えていると、骨の弱った、健康的ではない状態になってしまう可能性が高いので、非常に危険です」

■■何でも与えるのも問題

一方で、雑食だからといって、人の残飯を与えるのも問題です。確かにドッグフードのあまり流通していなかった時代には、人の残りものを与えることが主流でした。

野生の時代には獲物の生肉を主食としていた犬が、やがてペットとして飼われはじめて、残飯を食べるようになりました。最近まで、この名残が続いていたため、残飯を与えていました。お年寄りの家庭では、今でも人と同じ食事を犬に与えているケースが多いようです。

「犬は大量のたんぱく質を必要とします。ですので、人間と同じものを同じ量食べているだけでは極端に栄養が不足してしまいます。

それでも残飯で犬に必要な栄養分を取らせようとすれば、大量の食事を与えなければならなくなります。

また、人の食事は犬には濃すぎる味付けになっています。塩分の取りすぎなど、病気の原因にもなりますので、残飯は犬にとっては健康面での負担が大きいと言えます」

■■ドッグフードを中心に考えよう

犬の食事はドッグフードをメインに管理をするように心がけましょう。

「ドッグフードは長い月日をかけて栄養面や嗜好性について十分に研究されて、改善されてきました。現在では犬の健康を考えられてバランスよくつくられているドッグフードが総合的には一番優れた食事だといえます」

また、すべての犬がなるわけではありませんが、特定の食材にアレルギーを起こす体質の犬もいます。アレルギーを起こす食材を食べると皮膚が荒れるなどの異常が発生してしまいます。

ドッグフードなら中にふくまれている食材が明記されているので、アレルギーの原因となる食材の入っていない商品を選ぶこともできます。その点でもドッグフードは管理がしやすいといえます。

■■強いものから食事がルール

犬に食事を与えるときにはルールを守る必要があります。犬がわがままな「お犬様」になってしまわないためにも、しっかりとルールを守らせましょう。

ただし、「毎日の食事のルールを守らせないと犬がわがままになる」といわれても、どの行為が原因で犬がわがままになってしまうのか、理解していない人も多いようです。

「犬がわがままになっているのは、群れの中での順位が人より犬のほうが上になっているからです。そうならないために『食事はハウスで与える』『人より後に与える』の2つの点に注意しましょう」

食事をきちんとハウスで与えることで、犬は自分の立場を「ハウスでしか食事をもらうことはできない」と正しく認識します。そのように学習すれば、ハウスの場所以外で人に食べ物をねだらなくなります。また、ハウスにいることに喜びを感じるようになるので、しつけも楽になります。

人より後に食事を与えることも、とても大切です。野生動物の群れでは、ボスに代表される強いものから順に食事をします。

犬に先に食事を与えていると、犬は「自分のほうが飼い主よりも立場が上だ」と誤解をしてしまいます。「食事は人が先で、犬が後」というルールを、しっかり守りましょう。

■■犬の催促にあわせない

犬は時計を読むことができないので、一日の計画を時間で組み立てることはできません。でも、毎朝、同じ時間に起きたり、飼い主の見送りをしたり、散歩の時間が来たことを理解しているようにふるまったりします。

これは、犬が飼い主のしぐさや行動を毎日観察していて、「●●の次は、○○をする」という行動のパターンを覚えているからです。

飼い主が規則正しく、毎日のタイムスケジュールにしたがって行動していると、犬もそのパターンを覚えているので、まるで時間がわかっているかのように見えるのです。

「ここで注意しなければならないのは、犬が催促したからといって、あわせて行動しないようにすることです。犬が食事や遊びを求めてきても、一度落ち着かせてください。

あくまで人が指示をすることで、ボスが誰かを認識させましょう。何をするにしても、人が主導するルールを守りましょう」

● 犬の食育について

平成17年7月に「食育基本法」が施行されました。食事に関する判断力を養って、生涯にわたって健全な食生活を実現し、心身の健康の増進に役立てること(一部抜粋)を主な目的にしています。

「たとえばこれを『犬の食事に関する知識を高めて、生涯健全に飼育して、心もからだも健康な犬にする』と当てはめてみてはどうでしょう。

犬にとっての食育は、まだまだ発展途上にあるといえるのではないでしょうか。飼い主はもっと犬の食事について、しっかりと理解を深める必要があると思います」

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