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犬ってどんな動物なの?

■■犬について理解することの大切さ

このところのペットブームによって、何かしらのペットを飼っている家庭が増えています。古くから人間の生活を手助けしてきた犬は、現在でもペットの代表格といってよいでしょう。

犬は言葉を話せませんが、人の表情やしぐさ、声のトーンなどで、人の感情を理解することのできる、とても飼い主に従順なペットです。

犬はその目的によって、さまざまな改良が行われてきました。JKC(社団法人ジャパンケンネルクラブhttp://www.jkc.or.jp/)には目的や形態によって大きく10のグループに分類された、合計187もの犬種(2008年6月現在)が登録されています(『犬の種類』参照)。

どんな種類の犬を飼うにしても、実際に買う前に考えてほしいことがあります。

「最近では、人と犬に同じような対応することが増えているようですが、ちょっと待ってほしいのです。

犬はボスをトップにした縦の社会を大切にする生き物ですから、さまざまな場面で、飼い主がしっかりリードをする必要があります。人と同じように接してはいけないのです。

また、犬特有の病気や、犬のためにしなければならない世話もたくさんあります。犬を飼う前に、犬の特性や関連する知識を理解することはとても大切なのです」

■■犬の歴史

犬は生物学的にはネコ目(食肉目)イヌ科に分類される哺乳類です。オオカミやキツネ、タヌキもイヌ科に属しています。

犬が実際にこの地球上に登場したのは旧石器時代だとされています。

「犬は東アジアから中央アジアにかけた地域で誕生して、その後にアジア全域、ヨーロッパ、アメリカへと生息区域を広げていきました。

最古の犬の化石はオーストラリアの野営地から発見され、年代鑑定の結果、紀元前約3万年前のものだと判定されました。

また、イスラエルでは紀元前1万2千年前の遺跡から人と一緒に埋葬された犬の化石が発見されていて、この頃から人にとって大切なパートナーだったことがわかっています」

これらの遺跡からは人が犬と一緒に生活していたと思われる形跡が数多く発見されています。人と関わりを持つようになったのは、牛や馬などよりも早かったようで、家畜化された最初の動物と考えられています。

犬の祖先ですが、かつてはジャッカルだと考えられていましたが、今ではタイリクオオカミが祖先との説が主流のようです。

オオカミには凶暴なイメージがありますが、オオカミは人を獲物の対象とはしていませんでした。オオカミが人の残した残飯を目当てに人に近づいてきたのが、人とのつながりのスタートだと考えられています。この残りものの処理をきっかけに、人をほかの動物や危険から守る用心棒や狩りのパートナーとして、少しずつその関係が強くなって、やがて人間の生活に欠かせない存在になっていきました。

■■犬の気持ちは鳴き声でわかる

犬は声の高さや、長さ、鳴きかたを変えて、気持ちを表現しています。

「人が言葉で気持ちを伝えあうように、犬も鳴き声で感情を伝えてくれます。ちょっと聞いただけでは同じように聞こえる鳴き声も、トーンや表情の違いで、さまざまな気持ちを表現しています。

鳴き声を聞きわけることで、犬の気持ちを読み取ることができるようになります」

飼い主と買い物や用事で離れてしまったとき、犬は不安を感じて、鼻を鳴らしながら、「クンクン」「キューン」と切ない声を出します。辛いときには高い声を出したり、突然の痛みにビックリしたときには「キャン」と短い声で吠えたりします。

公園でほかの犬に会ったときや、家に知らない人が近づいてきたときなどには、「ガルルル」と相手を威嚇します。これは自分のテリトリーに知らない人や犬が入ってきたときに、テリトリーから追い払いたいという気持ちと、知らない相手に対する恐怖心が混ざっているのです。また、ボスである飼い主に連絡し、助けを求めるために「ワンワン」と大きな声で鳴く場合もあります。

オオカミは群れからはぐれると、遠吠えをして自分の居場所を仲間に知らせます。犬も同じように、飼い主と離れてしまった場合に、「ウオーンウオーン」と遠吠えをして、寂しい気持ちを表現します。

威嚇や遠吠えなど、むだな鳴き声を出さないようにするためにも、日頃からの訓練が大切になります。

■■犬の鼻はとても敏感

犬の五感でもっとも優れているのは嗅覚です。人の100万倍ともいわれる、その優れた能力でさまざまな情報を収集します。

「犬にとってにおいは情報源です。だから、散歩中にも、自慢の鼻を使って、ほかの犬のおしっこのにおい、大好きな飼い主のにおい、自分の好きなごはんのにおい、と絶えずにおいで情報を判断しているのです。

飼い主がほかの犬をさわって帰ってくると、犬はにおいでわかりますので、ヤキモチを妬くこともあります。病気や高齢で食欲の落ちている犬に、においの強いごはんを与えると食欲が出るようです」

犬は何でもにおいを嗅いでみる習性があります。散歩中にほかのイヌと会うと、おたがいのお尻を嗅ぎあって、グルグル回ることがあります。これは犬の世界のあいさつなのです。

犬のお尻からは肛門腺というにおいのある分泌物が出ています。においはそれぞれの犬によって異なりますので、においを嗅ぐことでおたがいの存在や立場を確認しているのです。

ただし、あまりしつこく嗅いでいるとけんかになる場合もありますので、そんなときにはすぐに相手の犬と引き離すようにしましょう。

■■飼い主は犬にとってのボス

犬はオオカミだったころからの名残がいまでも残っていて、オオカミがボスを中心に集団で行動するように、群れの中の順位づけを大切にします。飼い主は愛する犬の遊び相手であると同時に、よきボスでもある理想的な関係を目指しましょう。

家族と犬の関係についても注意が必要です。

「犬は本能で、自分のまわりの人間に順位をつけて生活をします。たとえば、食事と散歩はお母さんが渋々していて、お父さんや子供は面倒な世話はしないけど、家に帰ってくると、ずっと犬と一緒にいる。

そんな飼いかたをしていると、犬は『食事と散歩をしてくれるママも好きだけど、パパのほうがやさしいし、遊んでくれるし、おやつもくれるからもっと好き!』と考えてしまいます。

その結果、一家の大黒柱のお父さんにはなついても、お母さんのことは自分と同等かそれ以下に位置付けてしまいます。家族という群れの中で、全員が犬よりも上の立場に見られるようにする必要があります」

いいボスになるためにも、犬の将来のためにも、きちんと教えなければいけないことがたくさんあります。ただし、犬種や個体差で覚えるスピードは異なりますので、教えるのにかかる時間はさまざまです。

覚えるのが遅いからといって、決してイライラしないでください。飼い主のペースに犬をあわせるのではなく、犬のペースに人があわせてじっくり根気よく教えましょう。

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